インターネットで読まれる記事と、読まれない記事の決定的なちがい。

このコンテンツは有料note「webライターとメディア運営者の、実践的教科書(安達裕哉著)」より転載しています。


こんにちは。Books&Appsの安達です。

私は「何かしらの問い合わせにつながれば」程度の素朴な理由から、2012年にBooks&Appsというブログメディアを立ち上げました。

 

現在では、Books&Appsに掲載しているだけで1200以上の執筆記事があり、他のサイトへ寄稿した記事などもすべて含めると、その数は2200以上です。

 

一つの記事が3000字から4000字程度ですので、平均3500文字とすると、累計で約770万文字を書いた計算になります。

 

テキストを、7年間ほぼ毎日書き続けてこれたのは、「書くのが面白い」という理由はもちろんあります。

が、「ある程度読まれるようになったから」というのも正直なところです。

 

 

とはいえ、私はもともとライターをしていたわけではありませんでした。

作家でもありませんし、マスコミや出版の業界経験もありません。

 

2012年に現在の会社を創業する前は、コンサルティング会社に勤めており、書籍や報告書、提案書を書いた経験はあっても、「記事を書く」という経験はほとんどありませんでした。

 

しかし、ひたすら続けると、いろいろと分かることもあります。

 

インターネットで記事を書き続け、コメントやビューを見て試行錯誤しているうちに、「読まれる記事」と「読まれない記事」のちがいを少しずつ理解できるようになりました。

 

現在ではそれらは、メディアの運営のために弊社の中で言語化しています。一旦それらを言語化できれば、「再現可能」だからです。

 

例えば、以下のリンクに、私が書いた記事の一覧がありますが、多くの記事がSNSで拡散されていることがわかると思います。

 

また、Books&Appsでは私以外にも大勢の書き手の方がいらっしゃいますが、こちらも「同様の思想で書かれている」と私が判断したライターさんだけです。

 

事実、私以外の書き手の方々も、広く記事を読まれています。

 

読まれる記事と、読まれない記事の最大のちがい

では、「読まれる記事」と「読まれない記事」の最大のちがいは何でしょう。

 

文章の読みやすさでしょうか? 

ーいいえ、ちがいます。読みやすいことは大事ですが、必須ではありません。

 

考察の切り口でしょうか? 

ーもちろん大事ですが、これも「最大の違い」ではありません。

 

事例の豊富さ?それともストーリーの良さでしょうか? 

ー事例やストーリーはあくまで理解を助けるための「添え物」であり、主ではありません。

 

では正解です。

それは、「話題の選び方」です。

本質的には「話題選びが、記事のビュー数の上限を決定する」のです。

 

具体的には、どういうことでしょうか。

例えば、読みやすい文章で、考察も優れており、事例とも問題なしの文章があったとします。ただし、話題は「NP完全について」だったとします。

 

例えば、「NP完全」をGoogleで検索すると、

こんな記事が上位に出てきます。

 

上の記事自体はよく調べられており、出来る限りわかりやすくするよう、注意深く書かれているので、良い記事だと思います。

 

が、まあこれが「爆発的に読まれる」いえば、かなりハードルが高い。検索されることの少ないキーワードですし、これをSNSで拡散させるのは更に難しいでしょう。

 

なぜなら、それは多くの人にとって「NP完全」が「自分ごと」ではないからです。

 

記事は「自分ごと」しか読まれない

究極的には、自分(もしくは自分の利害)にしか興味がない人が世の中の大半を占めています。

だから、記事も「自分に関係のあること」しか読まれない。

 

このように言うと、「じゃあ、皆が関心がある話題しか書けないの?お金とか、健康とか、モテとか。」と聞かれることがあります。

 

身も蓋もないですが、結論から言うとそのとおりです。広く読まれたいのであれば、「皆が関心のあるテーマ」で書くしかありません。

これは、書き手の問題ではなく、マーケットの問題です。

 

つい先日、以下のようなツイートが拡散されていました。

このツイートは「話題の選び方で、多く読まれるか読まれないかが決まる」ことを顕著に示している一例です。

 

こういった状況から、真面目なライターの方の中には「ビュー数なんてどうでもいい」とか「ビュー数が全てではない」と言う方も数多くいます。

 

 

「どんな話題でも、「自分ごと」として読ませる」ことが書き手の仕事

しかし、私自身は少し違った立場を取ります。

 

なぜなら「どんな話題でも「自分ごと」として読ませることができる」書き手が、世の中には実際にいるからです。

 

例えば上の「NP完全」というテーマであっても、「解けたら賞金1億円!数学の7つの未解決問題のひとつ「P≠NP」問題へのアプローチがもたらすもの」という記事であれば、無愛想な「NP完全問題の困難さ」というタイトルよりも、そこそこビューを集める可能性は高いと言えます。

「NP完全」はよくわからなくとも、「懸賞金1億の数学の問題って、なんだろう」という興味を持つ人は、「NP完全」に興味を持つ人よりも多いはずです。

P≠NP問題というのは2000年に、多分カナダだったと思うんですけど、クレイ数学研究所というところが20世紀が終わるときにミレニアム懸賞問題という、いくつかの数学の未解決問題に対して懸賞金を出すといって大きく話題になったいくつかの問題のうちの1つの問題です。そういう意味では、P≠NP問題という問題は数学の問題でもあるんですけれども、一方で情報処理の問題でもあるという、そういう特別な位置づけを持っている問題です。

 

このように、「マニアックな知識」を「大勢の興味」につなげることこそ、ライティングの妙味と言えるでしょう。

 

また、小説や漫画、アニメなどの物語も、すべて同じです。

作品には多くの場合、「テーマ」があります。生と死、努力、成長、友情、愛、監視社会への警鐘、未知との遭遇、貧富の格差……。

 

しかし、そういったテーマを普通に論じても、

多くの人にはピンときません。「難しい話はいいよ」とか「想像できない」とか、「専門的すぎる」と感じる人もいるでしょう。

 

しかし、小説やアニメのストーリーを通じて、「人間の成長」や「貧富の格差」などを考えることは、そう苦痛ではありません。むしろ「話に深みが出た」と思う人も多いのではないでしょうか。

 

 

まとめましょう。「読まれる記事」は、テーマ設定がキモです。

具体的には、多くの人が興味を持つ事柄、たとえばお金、健康、仕事、恋愛、家族などのテーマに限られます。

 

ですが、それを踏まえて、ライターは「本当に自分の書きたいこと」も表現しなくてはなりません。

つまり、ライティングというのは、自らの知識を総動員して「自分の書きたいこと」と「皆の知りたいこと」を接続する作業なのです。

(了)


 

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