このコンテンツは弊社ホワイトペーパー「ゼロから始める オウンドメディア運営 目標設定編
の内容を解説しています。
オウンドメディアは始めればすぐ成果(=会社が要求するもの=売上への貢献)が出るものではありません。
なぜならばオウンドメディアは記事コンテンツの積み上げで成長するものだからです。
そしてそのメディアの成長と共に自社がターゲットとするユーザーを獲得し「成果」へと繋げていくものだからです。
そこで、ゼロからオウンドメディア運営を始める人が「成果が出る」までの道のりを問題なく辿れるように、成長のフェーズごとにどのような目標を設定すればよいかをティネクトのオウンドメディア運営メソッド「成果を出す」5つのスキルと48タスク(リンク先からダウンロード可能です)を基に解説していきます。
皆さんの「成果を出す」オウンドメディアの一助となれば幸いです。
①0〜3ヶ月:月間4記事を安定的に投稿する仕組みを作る
0〜3ヶ月目までは継続的にコンテンツ発信することを目標としましょう。
そのためには「安定的にコンテンツ制作ができる仕組みを構築する」必要があります。
ゼロからオウンドメディアを立ち上げ自社のターゲット層に向けて質の高いコンテンツを制作し供給し続ける
ためには以下のステップを踏む必要があります。
②3〜6ヶ月:PV増加によるメディア認知度アップ
1.記事の質を上げる
記事の質を上げるとは、具体的に言うと「1記事ごとのPVを上げる」ことです。
その積み重ねがオウンドメディアのPV増加へと繋がります。
記事の質を上げるためには、下記3項目「流入元」「滞在時間」「新規・リピーター比率」を参考にすると改善の見通しが立ち易く、その後のコンテンツ制作にも活かすことできます。
【流入元】
広告を除けばユーザーから記事コンテンツへの流入経路は下記4系統しかありません。
1.SNS(Twitter、Facebookなど) ←共感されシェア・拡散されやすい記事による流入
2.organic(通称SEOと呼ばれます) ←検索されやすくかつその検索ニーズに応えている記事による流入
3.direct(ブックマークやメルマガの直リンク等)← 定期的に訪れるユーザーの流入。ファン、リピーター
4.Referral(記事の引用や転載などによる流入)←SmartNewsやYahooなど大手ニュースサイトへの転載からの流入
【滞在時間】
流入後のユーザーの満足度を測る効果的な指標として「滞在時間」があります。
広告や強力なインセンティブ(金銭の発生するキャンペーン等)に依存した強制的な流入がない限り、PV数の大きい記事ほど滞在時間は長くなる傾向があります。読者が満足している記事はSNSでの拡散、SEOアルゴリズムへの影響という観点から記事のPV増加に大きく関係しているからです。
3000文字で平均滞在時間3分あればその記事のユーザー満足度は高いと言えます。
【新規・リピーター比率】
リピーターの比率は特に重要です。何度も訪れているユーザーは、そのメディアのファンもしくは今後ファンになる可能性があるユーザーです。ブックマークしているユーザーやSNSフォロワーは安定的なPV数の基盤となります。
新規はリピーターとは違った観点で重要です。コンテンツにより新しいユーザーを獲得したと見なすことができるからです。SNSで記事がバズると新規ユーザーの流入が大幅に増えます。
2.記事の拡散
さらに「記事のPVを上げる」ために記事の内容の改善とは別に「記事の拡散」があります。
記事の拡散方法は大きく分けると2つです。
【SNSによる記事拡散】
BtoB企業であればTwitter、Facebook、BtoC企業であればLINE、Instagram、TikTokは必須です。
必ずアカウントを開設し自社のオウンドメディア記事コンテンツを中心に発信しましょう。
【メルマガによる記事の配信】
メルマガは名刺情報や顧客などの「既存リスト」を活かすことができる最もシンプルかつ強力なツールです。既存リストを整理し、メディア運営と共にメルマガ配信を行いましょう。
内容は記事コンテンの内容を再掲載でも良いです。週1回は送ることができる仕組みを整えましょう。
③6ヶ月〜1年:コンバージョンにより見込み客を生み出す
有効なコンバージョンを適切な場所に設置する
月間5万PVほどのオウンドメディアに成長すれば、その中に十分な数の見込み客が含まれていると考えて良いです。
ただしその見込み客を探し出すための仕掛けを作らなければ成果を生み出すことはできません。
そこで「コンバージョン」を設置します。
オウンドメディアのコンバージョンとは、一言で言うと「顧客の見える化」です。
コンテンツを目的に訪れた不特定多数のユーザーに対して、オンラインセミナー、資料ダウンロード、メルマガ登録などを活用し、自社のターゲット層の興味を惹きそうな情報(=オファー)を限定的に公開することで、主にeメールアドレス取得ややSNSフォローなど営業可能な情報を取得することによってです。
すぐに顧客とならなくてもコミュニケーションのきっかけを作り出し、中長期的な戦略で顧客を生み出すことが可能なとても重要な見込み客リストとなります。
コンバージョンを設置する場所は主に3ヵ所あります。
【オウンドメディア】
オウンドメディア内の最も適切なコンバージョン設置場所は記事の下です。(参考→Books&Appsの記事の最下部にある【お知らせ】をご覧ください。)
この位置は、読み手の邪魔をしないで自社の宣伝を最も目に入れやすいスペースです。(インプレションが最大になる場所)。自社のオファーとユーザーのニーズがマッチすればオウンドメディアのいち読者に過ぎなかったユーザーが見込み客になります。
【コーポレートサイト・ECサイト】
オウンドメディアに来訪したユーザーが、企業のことや商材に興味を持った場合はコーポレートサイトやECサイトに来訪します。そのために準備をしておきます。
【メルマガ・SNSフォロワー】
メルマガ読者やSNSフォロワーは既に自社のことを知ってくれているユーザーです。通常のメルマガとは別にコンバージョンのオファーの中身をそのまま紹介したメール、例えばセミナー案内や新サービスの紹介など、直接送ることでコンバージョンに繋げます。コンバージョン率は最も高いです。なぜならばこの中にはファンや顕在層に近いユーザーが含まれている可能性が高いからです。
④1年〜2年:見込み客から顧客を生みだし売上げを発生させる
コンバージョンから発生した見込み客を管理する
記事が安定的に供給されオウンドメディアから一定数コンバージョン(CV)が発生し恒常的に見込み客が生みだされているのであれば、その見込み客を詳細に分析しどの程度の割合で自社の顧客になったかを知ることができるはずです。
つまり下記の流れと数値がはっきり検証できます。
1.オウンドメディアの安定的なコンテンツ発信による集客 → PV数/月
↓
2.サイト内に流入したユーザーからの一定割合の見込み客発生 → CV数/月
↓
3.見込み客から商談等を経て契約に至った顧客 → 顧客・単価/月
ここまでくれば、オウンドメディアの適切な費用対効果も検証することも可能です。
その上で今後
・記事数を増やすことでPV数を伸ばすのか?
・1記事あたりのPV数を増やすために記事の質を上げるのか?
・CV率を上げるためにセミナーや資料の中身を改善するのか?などなど
・様々な作戦を立てることができるようになります。
・予算と人的リソースにより、そのメディアの上限が自ずと決まってくるでしょう。
以上のように
オウンドメディア運営責任者はメディアの成長に合わせて目標設定を行うことで、それぞれフェーズでやるべきを明確にし、「成果を出す」ことにフォーカスしたオウンドメディア運営を行うことができます。
あなたが主導したオウンドメディアが会社に売上をもたらす装置になれば、それは会社の資産とすら言えるものになるでしょう。
そうなるとあなたの鼻高々でしょう。
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