さて、今回は日本植物燃料株式会社の企業広報として書かれた
“「アフリカの呪術師」と全面対決するため、電子マネーを導入した話“という記事について、考察してみます。
ページビュー数は約20万、いいね!数は9700を記録した、いわゆる「バズを起こした記事」です。
読まれるコンテンツは、「共感」「役に立つ」「笑える」の3つのうちのいずれか、もしくはその組み合わせですが、大変多く読まれる記事、いわゆる「バズ」は、更にいくつかの特徴があります。
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前提として、「バズをおこす」にはいくつかの条件があります。
1.記事を掲載したサイトに、ある程度のトラフィックがあること
2.タイトルが良いこと
3.ポジティブな内容であること
4.新しい概念を提供するものであること
今回は3、および4、について解説します。
3.ポジティブな内容であること
webライターやブロガーの中には「記事へのアクセスをとりあえず増やしたいなら、誰かをキツく批判すれば良い」と考えている方は結構多いです。
ようするに、「ネガティブな記事のほうが良い」と考えている人たちです。
そして、時としてそれはいわゆる「炎上」と呼ばれるものを引き起こします。
ただ、アクセス数だけを見れば、文章の巧拙にかかわらず簡単に人を集めることができるので、これを意図的に行っている方もチラホラいます。
しかし、「炎上」にはいくつかのデメリットがあります。
(1)良質なファンが定着しない
炎上によって人はたくさん来ますが「良質な人」、すなわち積極的に肯定的な内容を拡散してくれたり、人に勧めてくれたりする「ファン」はできません。
ファンではなく、あなたの足をすくために記事を監視しているだけの「ウォッチャー」のみが増えます。これは長期的に見ればデメリットでしかありません。
(2)長く読まれない
炎上は、一時の花火としては大きいですが、本当に良い記事はスタートこそ遅いものの、長く、いつもまでも読まれるものです。
結局、半年、1年読み継がれるものを作るほうが、結局のところ大きなアクセスを集めるのです。
余談ですが、上でご紹介した
“「アフリカの呪術師」と全面対決するため、電子マネーを導入した話“
は、全編を通して明るさに満ちており、結果として良質なファンと、長く読まれる記事の、両者を獲得しました。
4.新しい概念を提供するものであること
記事は、読者の時間を奪うものですから、読み終わった後、何かしらの価値を与えるものでなければなりません。
逆に、そうした態度で読者に臨まなければ、アクセスアップは難しいでしょう。
では、「価値」とは何でしょう。
思うに、「メディアの記事」がもたらす価値は、いくつかあります。
(1)知的好奇心を満たす
読者の「知っていそうで知らなかった」新しい知識、あるいは「会社や人間関係などですぐに試してみたい知識」
などは、人間の本来持つ知的好奇心をもたらしてくれます。
逆に言えば、「皆が知っていそうなこと」を「普通に書く」記事は、価値があるとはいえません。
(2)疑似体験できる
マンガ、小説、論説文、ビジネス書、自己啓発……いかなる本であっても、本の内容に強く共感するのは
「現実の疑似体験」をできたときだけです。
したがって、どんな記事であっても、「事例」や「現場の生の声」にまさるコンテンツはありません。
もし自社でコンテンツを制作するのであれば、現場へのインタビューや、職場の中心人物の「体験」や「事実」に基づいて制作するべきです。
いかがでしょうか。改めてまとめますと、
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1.記事を掲載したサイトに、ある程度のトラフィックがあること
2.タイトルが良いこと
3.ポジティブな内容であること
4.新しい概念を提供するものであること
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が、「よく読まれる条件」なのです。
(了)